近頃の世相を反映して、オフィスや店舗では飛沫対策に、自宅ではテレワークのワークスペース確保に、「パーテーション(パーティション)」のニーズが高まっています。
その一方で、今まで馴染みが薄かったものに、どんな商品を選べば良いかわからないという声も耳にします。
今回はパーテーション(パーティション)の解説と、どんな場所にどんな商品を選べば良いか、失敗しないパーテーション(パーティション)選びのコツを紹介いたします。ぜひ参考にしてください。
■パーテーション?パーティション?まずはそこをハッキリさせたい
「パーテーション(パーティション)」とは、部屋や空間の間仕切りのことを言います。
しかし、「パーテーション」と呼ぶ人もいれば、「パーティション」と呼ぶ人もいます。毎回「パーテーション(パーティション)」と書くのもまどろっこしいので、以降の呼び名をここで決めたいと思います。
日本の国家標準の一つ「日本産業規格(JIS)」では「パーティション」との記述があり、「日本パーティション工業会」という業界団体も存在することから、正式名称は「パーティション」と思われます。
にも関わらず、「パーテーション」と呼ばれる理由は、日本語にはもともと「ティー」や「ディー」という発音がなく、代わりに「テー」や「デー」と発音するからなど、諸説あるようです。
そこで、ネットではどちらがより多く検索されているかを調べてみました。結果、正式名称の「パーティション」より、通称の「パーテーション」の方が多く検索されていることがわかりました。
上記のことから、今回は、このコラムが検索結果の上位に表示されるよう、「パーテーション」と呼ぶことにします。
■改めて、パーテーションとは?
呼び名も決まったところで、パーテーションの機能や種類について解説します。
◇パーテーションとは
前出の「日本パーティション工業会」のHPでは、パーティション(この団体は「パーティション」と呼称)とは、「部屋の仕切、衝立、間仕切。あるいは仕切られた空間の事。」と定義しています。
一般的にパーテーションはパネル型で、天井や床に固定して壁のように使用するもの、開閉ができる可動型のものや持ち運びが可能な簡易式間仕切りなど、様々なタイプのものがあります。
◇パーテーションの種類
パネル型のものを主に、普段目にするパーテーションについて紹介します。
・ローパーテーション
ローパーテーションとは、天井より低い高さのパーテーションで、オフィスの間仕切りとして良く見かけるタイプです。
軽量なアルミ素材などでできているので持ち運びが可能で、フレキシブルに配置を変えることできます。コンパクトに折りたたむことができる商品もあり、個人宅でも活躍します。一方、形状的に遮音や保温・断熱の機能はありません。
・ハイパーテーション
ハイパーテーションとは、天井から床までを区切ることができるパーテーションで遮音性、遮熱性の高さが特徴です。
事務所で会議室を増設する時などに使用されます。天井や床にしっかり固定するので壁のように使用できます。しかし、設計施工に時間と費用がかかり、固定する天井や床の強度など、設置場所にも条件があります。
・アコーディオンカーテン、アコーディオンドア
アコーディオンカーテン、アコーディオンドアとは、折り畳むことでカーテンやドアのように開閉できるじゃばら状のパーテーションで、ハンガーレールに吊り下げて設置します。
防汚や消臭機能付きの商品もあり、色柄も豊富なので、襖をアコーディオンカーテンに買い替える個人宅も多くいらっしゃいます。しかし設置にはレールが必要なので、使用する場所が限られます。
・パネルドア
パネルドアとは、アコーディオンカーテンと同様にレールを使い、パネルがドアのように開閉するパーテーションです。リビングの間仕切りや、クローゼットのドアとして使われます。折り畳みが可能な上に、遮音、遮熱効果も期待できます。アコーディオンカーテン、アコーディオンドアと同様にレールが無いと設置できません。
上記パーテーションの特性を踏まえ、使用する場所や用途でおすすめのパーテーションをご紹介します。
■松装が選ぶ、シーン別おすすめパーテーション
オフィス、店舗・ショップ、自宅で使える、今にぴったりの便利パーテーションをチョイスしました。ご自身にマッチしたパーテーションを探してみてください。
◇オフィス
飛沫対策で机やエリアを仕切りたい時は、ローパーテーションがおすすめです。ローパーテーションであれば、現状のレイアウトを大きく変えずに設置することができます。
ここで気をつけたいのは、パーテーションが部屋に閉塞感を与えてしまう場合があること。そういう時は、パネル部に光を通す素材を使ったものや窓付きタイプを選ぶのがコツです。光を取り入れることで、パーテーションによる影を減らし、開放的な空間を作ることができます。
アコーディオン型のローパーテーション「
やまなみティディ(ニチベイ)」は、展示会などイベントの仮設の間仕切りに便利。普段はコンパクトに収納でき、使う時はそのまま持ち運び・設置することができます。幅の調整が可能なので、とても使い勝手が良い商品です。
サーバ室や会議室を設ける場合は、ハイパーテーションもご検討ください。ハイパーテーションは床から天井まで仕切るので遮熱性・遮音性が高く、温度管理が重要なサーバ室や遮音対策を重視した会議室には最適です。設置には専門業者の現地調査が必要なので、まずはお問い合わせください。
◇店舗・ショップ
店舗・ショップで使用するパーテーションには、機能はもちろんですが取り扱う商品や雰囲気に合ったデザインかも選ぶポイント。
「
アコーディオンスクリーン(タチカワ)」は、カラーバリエーションが豊富で、更に防炎、防汚機能も付いているので、飲食店などでも安心してお使い頂けます。コンパクトに畳めて、持ち運びも楽々。ショップの商談スペースや、客席の仕切りとしてご利用ください。
◇自宅
在宅ワークで難しいのは、ワークスペースとプライベートスペースとの境界が曖昧なところ。リビングで在宅ワークをする時などは尚更です。その境界をパーテーションで区切れば、自宅スペースにメリハリを付けることができます。
「
プリティア(フルネス)」はじゃばら式のパーテーションなので出し入れが簡単。使わない時も邪魔になりません。サイズバリエーションが豊富なので和室にも、洋室にもぴったりなサイズが見つかります。
通常「ロールスクリーン」は窓まわりで使いますが、パーテーションとしても利用できます。
仕切りたい場所の天井や鴨居(かもい)に取り付ければ、仕事中は伸ばして目隠しに、仕事が終われば巻き上げて収納できるのでお部屋もすっきり。主用途が窓まわりということもあり、サイズとカラーの種類が豊富で、おしゃれなアイテムも充実。インテリアにこだわる方にも満足いただけるはずです。
注意したいのは設置方法。天井や鴨居に直接設置する場合は、設置場所に十分な強度があるか確認が必要です。また、設置時にビス穴が開くため、賃貸にお住まいの方には向いていません。一部の商品が対応しているつっぱり棒を使っての設置は天井などに傷は付きませんが、重量やサイズなどの設置条件にご注意ください。
■後悔しない、パーテーション選びの注意点
パーテーションは大きな買い物ですが、設置してはじめて「失敗した」とわかることもあります。失敗しないため、予め注意しておきたい点について解説します。
◇パーテーションのサイズ、数量
パーテーションは定形サイズの商品がほとんどです。事前に区切る場所を採寸して、購入するサイズと数量で十分区切ることができるか確認してください。出入り口が必要な場合は、その寸法を考慮した上でパーテーションのサイズなどを決めてください。
また、購入するサイズ、数量で期待する効果が得られるかも重要です。目隠しや飛沫対策のためであれば、パーテーションを使用する状態で人の顔が完全に隠れるサイズかをお確かめください。
◇収納方法と収納場所
世の中の変化や部屋のレイアウト変更でパーテーションが不要になることも考えられます。不要になった時、どこにどのように保管・収納するかも考えて、商品を選ぶことをおすすめします。
◇機能重視かデザイン重視か
様々な機能を持ったパーテーションですが、パーテーションもインテリアの一つです。機能重視で買った商品でも、その場所や雰囲気に合っていなければ、満足はできないと思います。
もしお気に入りのデザインの商品があれば、その商品に必要な機能が付いているか、同様のデザインで必要な機能が付いた商品が無いか探してはいかがでしょう。機能かデザインと書きましたが、機能とデザインの両方のバランスが大事なのです。
■まとめ
目まぐるしく変わる社会状況の中で、オフィスや店舗だけでなく自宅にも、パーテーションの活躍の場が広がりました。空間を物理的に遮断するパーテーションは感染症対策として、とても効果的と言えます。
今回ご紹介したローパーテーションは、現在のレイアウトを変えることなく間仕切りすることができ、空気の入れ替えの妨げにもならないので、多くのシーンで活躍することでしょう。
ローパーテーションの他にも多種多様なパーテーションが用意されています。今回のコラムが、ご希望の機能やデザイン、お使いの場所に適した商品を選ぶ一助となれば幸いです。
より安全で快適な仕事環境づくりのために、パーテーションを有効に活用しましょう。
パーテーションの購入を検討されている方は、イメージや機能、用途に応じたパーテーションを豊富に取り扱う松装の通販サイト内「
パーテーション」または「
衝立(ついたて)」をご確認ください。