カーペット選びで迷っていませんか?
カーペットは買い替えサイクルが長いからこそ、見た目のおしゃれさだけでなく価格や機能性も重視することが大切です。
ここでは、タイルカーペットの特徴やメリット、おすすめの使用シーンを業務用と家庭用に分けてご紹介します。
多方面から見て実用的なカーペットを選んで、空間のインテリア性や快適性を高めていきましょう。
■タイルカーペットとは
タイルカーペットとは、タイルのように敷き詰めていくことで1枚の絨毯のように見せられるパネルタイプの床材をいいます。
形は正方形や長方形、六角形などさまざまで、サイズや機能も豊富です。
近年ではオフィスや病院などの法人以外に、一般家庭でも多く選ばれるようになってきました。
カーペット選びでは、
- ・希望の機能やサイズが見つからない
- ・部屋やオフィスの形状が歪でカーペットが敷けない
- ・床一面に敷きたいけど重たくて洗えない絨毯は困る
といった悩みを抱えるケースも多いですが、タイルカーペットは敷きたい場所に合わせて調節やカットができ、1枚1枚分割できることが大きな特徴です。
以下では、タイルカーペットの種類や具体的な特徴について見ていきましょう。
◇タイルカーペットの種類と特徴
タイルカーペットは用途に合った種類を選ぶことで、快適な空間づくりを実現します。
業務用と家庭用で異なる特徴を知り、カーペット選びにお役立てください。
・業務用のタイルカーペットの特徴
タイルカーペットの種類 |
特徴 |
サイズ |
40cm×40cm |
どのような事務所、施設にも合わせやすいサイズ |
50cm×50cm |
デザイン |
無地 |
シンプルで組み合わせ(貼り方のバリエーション)が豊富 |
ストライプ |
洗練されたスタイリッシュな雰囲気 |
機能 |
制電 |
静電気を防止し、機器類への負担を軽減 |
防炎 |
消防法令により防炎性能が認められている |
防汚 |
汚れがつきにくく、目立ちにくい |
遮音、防音 |
足音や物音を遮断・吸着し、遮音効果や防音効果を期待できる |
自己吸着(裏面のり付き) |
接着剤不要でスピーディな施行が可能 |
素材(※) |
ポリプロピレン |
色褪せが少なく軽量で安価 |
ナイロン |
耐久性があり摩擦に強い 遊び毛がなく、ポリプロピレンよりへたりにくい |
耐久性 |
中歩行 |
特定の人が出入りする、歩行量が中程度のエリアに最適 |
重歩行 |
不特定多数の人が出入りする、歩行量が多いエリアに最適 |
※デザインや素材は一例です。商品によりデザインの幅や使用される素材、素材の混合比率(ポリプロピレン100%など)は異なります。
・家庭用のタイルカーペットの特徴
タイルカーペットの種類 |
特徴 |
サイズ |
30cm×30cm |
廊下や玄関ホールなど小さな空間に最適な小サイズ |
40cm×40cm |
子供部屋など、フロアマットやラグの代替に最適な一般サイズ |
50cm×50cm |
リビング一面やラグの代替に最適な一般サイズ |
43cm×50cm |
並べ方次第でアレンジしやすい多角形(六角形など) |
デザイン |
無地 |
シンプルでどのような空間にも合わせやすい 複数色の使い分けが可能 |
ストライプ |
インテリア性が高くスタイリッシュな空間を演出できる |
パターン柄 |
柄のバリエーションが多く、趣味に合わせた空間をつくれる |
キャラクター |
ポップで子どもに人気のキャラクターを採用 子ども部屋やキッズルーム、保育施設に最適 |
シャギー |
毛足の長いシャギータイプ インテリア性とクッション性が高い |
人工芝 |
パネルタイプで屋外対応 バルコニーやベランダに最適 |
機能 |
床暖房対応 |
床暖房設置のフローリングに使用可能 床暖房の熱が伝わりやすい |
防汚、撥水 |
汚れが付きにくく、水分を弾く |
防ダニ |
ダニを寄せつけず、繁殖を押える加工を施している |
抗菌、消臭 |
特殊な繊維の使用や加工により、抗菌効果や消臭効果を期待できる |
遮音、防音 |
足音や物音を遮断・吸着し、遮音効果や防音効果を期待できる |
防炎 |
消防法令により防炎性能が認められている |
裏面吸着(すべり止め) |
裏面すべり止め加工により、ずれにくい |
素材(※) |
原着パイル |
毛足の糸に染料が溶かし込まれているもの 耐光性があり色褪せしにくく、摩擦に強い |
ポリプロピレン |
色褪せが少なく軽量で安価 |
ポリエステル |
扱いやすく軽量で安価、肌触りが良い |
耐久性 |
軽歩行 |
土足ではない一般家庭での使用を想定 |
※デザインや素材は一例です。商品によりデザインの幅や使用される素材、素材の混合比率(ポリプロピレン100%など)は異なります。
業務用と家庭用のタイルカーペットは、使用される環境が異なることからデザインや機能、耐久性に大きな違いがあります。
業務用は主にシンプルで汚れにくいもの、制電や防炎がついたものが多く、耐久性は中歩行〜重歩行が基本です。
また、土足で踏むことを前提としているため、肌触りは固めで落ち着いたカラーの商品が多いです。
価格は1枚あたり250円〜800円が相場です。デザイン性が高く、耐久性が高い(重歩行)ほど価格が高くなる傾向があるため、使用環境に合わせた耐久度の商品を選ぶことが大切です。
一方、家庭用は、業務用ほど耐久度が高くなく、肌触りの良さやデザインに特化したものが多いです。
価格はサイズや機能性、素材によっても異なりますが、一般的なサイズ(40cm×40cm、50cm×50cm)では、1枚あたり300円〜1,000円が相場です。
この価格帯の製品の特徴としては、防炎、防ダニ、防汚、消臭、自己吸着などの機能性が備わっていることが挙げられます。
また、特定のデザイン(キャラクターや多角形など)や防音性能が加わると、1枚あたり1,000円以上の価格帯が目安となります。
■タイルカーペットのメリット
タイルカーペットのメリットは大きく分けて2つです。
しかし、事務所や家庭など、使用シーンによって具体的なメリットは異なります。
業務用と家庭用でそれぞれどのようなメリットがあるのか、以下でみていきましょう。
◇タイルカーペットは簡単に施工できる
タイルカーペットは1枚が40cm〜50cmと小さく、床に敷き詰めるだけで誰でも簡単に使うことができます。
裏面吸着タイプやのり付きのものなら接着の必要もなく、広いオフィスでも簡単に施工できるでしょう。
色使いや向きを工夫するだけでデザインをアレンジできるのも、タイルカーペットならではといえます。
業務用のメリット:
- ・オフィスの広さに関係なく施工しやすい
- ・裏面に接着剤が付いているものならスピーディーな施工が可能
- ・独自の床デザインを考えられる
- ・タイルでないカーペットの運送コストや工事コストを削減可能
家庭用のメリット:
- ・床一面に使う、ラグのように使うなど、アレンジしやすい
- ・子供部屋やちょっとしたスペースなど、小さな空間にもサイズを合わせて使用できる
- ・他のインテリアに合わせてカラーやデザインを選べる
◇タイルカーペットはメンテナンスが楽
タイルカーペットの多くは耐久性に優れ、摩耗や色褪せにも強いものが豊富です。
貼替が簡単なことから管理がしやすく、一枚物のカーペットに比べてメンテナンスの手間を感じにくいでしょう。
定期的なメンテナンスを施すことで、オフィスや自宅の清潔感を保てます。
業務用のメリット:
- ・汚れた範囲をすばやく交換できる(業務用は基本的にウォッシャブル非対応)
- ・汚れがつきにくく目立ちにくいため、タイル以外のカーペットに比べてメンテナンスの頻度が少なくなる
家庭用のメリット:
- ・落ちないシミや汚れがついてしまった範囲だけを交換できる
- ・ウォッシャブルタイプが多いため、定期的に洗って清潔を保てる
- ・使わないときは重ねてコンパクトに収納でき、模様替えや引っ越し時も運びやすい
◇クッション性に長けており、絨毯のような質感がある
近年ではインテリア性に優れた絨毯のような質感の家庭用タイルカーペットが多く登場し、低価格で高品質な空間づくりに貢献しています。
特に、クッション性が高いタイルカーペットは歩行時の負担を減らして快適性を高めるだけでなく、吸音や防音効果も期待できることが魅力です。
「寝転んでも痛くないタイルカーペットがいい」「隣室や階下への音を抑えて見た目のデザインにもこだわりたい」という希望を満たせるでしょう。
■タイルカーペットを使用するシーンをご紹介!
実際にタイルカーペットが使用されるのはどのようなシーンなのでしょうか?
タイルカーペットが選ばれやすいシーンをご紹介します。
◇オフィス
オフィスにタイルカーペットを導入すると足音や歩行による足への負担を軽減できます。
また、カラーを活かすことでインテリア性を高めたり、ワンフロアのスペースを分けたりすることも可能です。
広さが異なるオフィスでもタイルカーペットなら枚数を変更するだけで対応できるため、高い費用対効果を発揮できるでしょう。
◇ホテルのエントランス・客室など
ホテルのエントランスやカウンターにタイルカーペットを敷くと、入り口を通った瞬間から足音が軽減され、屋外にはないラグジュアリーな空間を演出できます。
また、ロビーや客室など場所ごとにタイルカーペットの種類を変えることで、高級感やゆっくりとした空間を生みだせます。
◇自宅にもピッタリ
タイルカーペットは施工やメンテナンスが簡単なことから、女性のひとり暮らしや小さな子どものいる家庭でも重宝できます。
- ・床全面にカーペットを敷きたい
- ・こまめに洗って清潔を保ちたい
- ・気分でデザインを変えたい
このような希望を持つ方は、タイルカーペットのメリットを活かして自宅での使用を検討してみてはいかがでしょうか?
ただし、ボンドなどの接着剤を使用してしまうと剥がす際に接着剤が床材を傷めてしまう可能性があるため注意してください。
退去時に原状復帰(※)の必要がある賃貸では、ずれにくく剥がし跡が残らない吸着テープなどを使用することがおすすめです。
※入居時の状態に戻すこと
■まとめ
タイルカーペットは、1枚1枚が独立していることで施工やメンテナンスの手間が少なく、空間のインテリア性と快適性を高められる点が大きなメリットです。
製品を選ぶ際は施工(接着)による床へのダメージとデザインを考慮して、長く使い続けられるものを選びましょう。
近年ではデザイン性やクッション性に優れたもののほか、1枚のラグのように演出できる見切り材やコーナージョイントも販売されています。
業務用、家庭用から用途に合ったタイルカーペットを選んで、快適な空間作りを目指しましょう。